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「府省庁に野党から資料請求があった時は、提出前に自民党に相談する ように」と、府省庁官房長が集まった席上、自民党の村田吉隆国対筆頭副 委員長が口頭で要請したという。 これに対し民主党の菅直人代表代行は、「情報隠しの意図があり、民主 主義を破壊する行為」と批判している。全く同感であり、憤りさえ覚える。 理由は単純明快である。 そもそも政党は、官庁に対し指示命令権などある筈がない。 同副委員長は、「大量の資料要求で、省庁の業務を停滞させないルール づくりに向け、実態把握が必要」だからと弁明しているようであるが、ルール づくりが聞いてあきれる。 そもそも命令権のないものが、政権政党だからと いって圧力的に要請することがあってはならず、真に業務停滞を気遣い支障 を生じさせないようにするならば、先ずもって資料請求のルールづくりが先で はないか。 そもそも贈収賄や管理監督の欠落等による重大な不祥事や不正が起きな ければ、膨大な資料請求など必要ないのであり、そうあってほしいのだが。 蓋し、真に業務に支障があるなら、当該官庁から国会等で解決するための ルールづくりを要請すべきではないか。 調査内容にもよるが、事前チェックで 回りくどいことをして調査に手間取る、あるいは内容を操作されるとしたら、 時に追求の機会を失し、あるいは重大な不祥事であるほど闇に葬られてしま う可能性も十分懸念される。 それに当然のことながら、追求される立場の側が事前チェックするなどと いうこtこと自体おこがましい。 不適切な失言で辞任する閣僚が相次ぐ中で、このような不条理な言動を 執る議員もまた、徹底的に追及されて然るべきではないかと思う。 また、官僚の立場も分からないでもないが、このような筋の通らない要請は 断固廃するという毅然とした対応をしてほしいものである。 官僚もまた一国民であり、その執務態度は公平・公正でなければならず、 特定政党によってその職務が左右されるようでは、正しい政治が行なわれ ないではないか。 それとも、官僚自体が調査に伴う業務量の増加に苦慮し、政治家をして 言わしめたのだとしたら何おかいわんやであるが。 いずれにしても、このようなことがまかり通るとすれば、民主主義が泣く のではないか。野党から徹底的に追求して欲しいと思うのである。 でないと今後も類似行為が繰り返されないとはいえない。 この論評は、10月初め新聞報道直後に記したものであるが、その後 10月6日の予算委員会で民主党の長妻委員が政府に鋭く追及し議論が 交わされたが、長妻委員の「資料請求の状況を知ることが目的なら事後 でも良いのではないか」との追求に対し、麻生総理は「事後が良いなら 事前でも良いのではないか」と、事前調査ありきという認識からか、 支離滅裂と思えるな答弁をしていた。 問題の本質からかけ離れ、党役員の失態を正当化するための弁解に しか聞こえず全く無様としか言いようがない。 その後のテレビ番組でも、識者の見解は「事実の隠蔽に通じる」という 主旨の見解をのべていたが、尤もである。 ただし、物足りないと感じたことは長妻議員の追及は年金問題を含め きわめて鋭かったようであるが、指揮命令権や人事権の逸脱などに関し ての追求がなかったことである。 ただこのことは、国会と省庁の指揮命令系統や慣行についての関係を 詳しくは分からないので、誤解があるかも知れないが、それにしても組織 の命令系統は官民業にかかわらず規律維持の上で、基本t的に同じで あるはずだ。 なまじ議員バッジに物を言わせて不条理な横槍を入れるから、往々にし て物議をかもすことになるのである。 このことは何れが政権に就こうが、基本的なルールとして野党も肝に銘じ 同じ轍を踏まないようにして欲しいことを念のために付言しておきたい。 |
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